竹秋
先日、法事で僧侶から『竹秋』という言葉を聞いた。
初めて聞いた言葉で、どういう意味かと尋ねたら、僧侶が説明してくださった。
この時期、竹林が全体に黄色味を帯びる。
春のこの時期、親竹は竹の子に栄養を注ぐので、葉が枯れているように黄色くなるらしい。
一般的に秋と言えば、季節の秋(10月~11月)だが、竹秋は『春』のこの時期のことを指す。
季節の移り変わりに敏感な日本人が、その様子を『竹秋』と表現したのだ。
実に美しい表現である。
春(陰暦三月)の季語として俳句などに用いられるという。
四季折々に日本人が感じたことを表現した言葉はたくさんある。
これからの季節(初夏)なら『麦秋』という季語がある。
『竹秋』という言葉を初めて聞いて、日本人の心、日本の風景の美しさを改めて感じた。
一隅の 雨閑かなり 竹の秋(上条筑子)

